最近は、運動会は秋では無く春の行事として定着しつつある地域も多いですよね。
運動会が春に開催されると、観るほうも暑く無くていい、という親御さんも多いです。
しかし、発達障害児たちにとって春がつらい季節であることは、こちらの記事でもお伝えした通りです。
ところで、運動会の練習期間、子どもたちがいつもより落ち着かない、パニックになりやすい、ということはありませんか?
実は、運動会の練習は、その季節を問わず、発達障害児たちにとって大変ストレスのかかるものなのです。
春というつらい季節に、つらい運動会の練習が重なることは、発達障害児たちにとっては二重にも三重にもつらいことなのです。
ここでは、私の子どもたちが春の運動会の練習シーズンに見せる不調や、本人との話し合いで分かってきたつらさ、ストレスに感じている出来事などと、それらのつらさを少しでも和らげられるように私が取った対策、行動などをお伝えします。
運動会の練習期間に子どもたちが見せる不調
学校に行きたがらなくなる
小学生次男の場合
次男は、入学当初から普通学校の特別支援クラスに所属しています。
本人は支援を受けることに対して抵抗はなく、むしろ特別支援クラスの多学年少人数学級にとても馴染んでいます。
国語と算数以外はほとんど通常学級で受けていますが、一日の半分ほどを過ごす特別支援クラスの存在は、次男の心の安定のためにはとても大事な場所です。
しかし、高学年になった年に、初めて「(運動会の練習がいやだから)学校に行きたくない」と言ったのです。
💡勝ち負けへのこだわりと前向きに取り組むための声かけ
次男は、今までにも何度か「学校に行きたくない」という時がありました。
本人に理由をたずねると、「お友達に、いじわるされるから」などと言っていましたが、よくよく先生と話しをしてみると、いやな授業やいやな行事がある日に「学校に行きたくない」と言っていることがわかりました。
今回、「行きたくない」と言う裏にある具体的な理由は、以下の三点でした。
- 参加する競技の中に騎馬戦があり、勝ち負けがはっきり出ること
- 赤白の勝ち負けに大きく影響する点数が大きい競技であること
- 負けるのが嫌いな次男にとって、その騎馬戦の勝ち負けが大きな不安であること
発達障害児の中には勝ち負けにこだわりがある子も多く、じゃんけんに負けたことを受け入れられず遊びに参加するのをやめてしまう子も多くいます。
勝ち負けのあるボードゲームが嫌いな子も多いです。
実際、我が家の子どもたちは幼稚園でのあそび「じゃんけん列車」で負けるのが相当いやだったようで、「負けると列から抜けてしまい遊びがストップしてしまいます」と連絡帳に書かれていました。
それほど勝ちにこだわる次男にとって、騎馬戦は大変厳しい競技のようです。
しかし、騎馬戦は団体競技ですから、次男ひとりのせいで負けるわけでも勝てるわけでもありませんよね。
そのことを先生も私も次男に話し、前向きな声掛けをしてあげたことによって、彼は何とか練習期間休まずに学校に通い、練習にも参加することができました。
その結果、運動会本番もしっかりと参加してくれました。
中学生長男の場合
長男は、発達障害があることは学校に話してありますが、他の子と同じになりたいという本人の強い意志と、支援を受けることで周りから浮いてしまうのではないかという恐怖から支援を頑なに拒否しており、普通級に所属しています。
こちらははっきりと、「体育祭の練習がいやだから学校に行きたくない」と伝えてくれました。
自分がいやだと思っていることを伝えることができるのは、将来自立して行くうえで大変重要なスキルです。
そのため、本人が自分の気持ちを教えてくれたことを否定せず、「そうなんだね、練習いやなんだねぇ」と本人の気持ちをもっと話してもらえるよう仕向けました。
📌対策1:話し合いで原因を見つける
何がいやなのかを無理に聞きだすのではなく、本人と一緒に考えてみることにしました。
思っていること、感じていることを言葉にしてアウトプットすることが苦手な子なので、焦らずに、ゆっくり話を聞く必要がありました。
すると、本人がふたつのことに気が付いてくれました。
☑「全体への指示がわかりにくい」
どうやら長男は、体育の授業や教室での授業などクラス全体程度の人数への指示は理解できているようなのですが、学年全体、全校生徒などに向けた指示を理解するのが難しいと感じていたようです。
周りの子たちは全体への指示を理解して行動するのですが、本人は「みんなは何で動いているのだろう?」「どこへ移動するのだろう?」と感じることが何度かあったようで、そこで、自分だけ受け取れていない指示があることに気がついたそうです。
発達障害がない子であれば、周りを見ながら動いてなんとかやり過ごせてしまうことなのですが、発達障害児にとってそれは大変難しいことなのです。
☑「たくさんの生徒が一度に移動するから、昇降口や廊下が混雑する」
長男の学校は、地元では大きい学校で、ひと学年が8~9クラスあります。
そのため、学年ごとの練習でも全校生徒での練習でも、一度にすべての生徒が外へ出たり教室へ戻ったりする時に昇降口や廊下が生徒であふれ、人にぶつからずに歩くことがとても大変だというのです。
人との距離感をつかむことが苦手な長男は、仲がよくなると近づきすぎるのですが、逆に、よく知らない人と近づきすぎるのを極端に嫌がります。
たくさんの生徒が同時に移動する体育祭の練習が繰り返されるのは、落ち着けない期間だったようです。
📌対策2:本人を含めて先生と面談で対策を話し合う
支援を何も受けていない長男のクラスには支援員さんがいるわけではないため、これらのことについて、担任の先生と本人と私とで面談をしました。
先生からは、「指示が聞こえなかったと思った時には、周りを見て動く方法」を教えてもらいました。
また、よくわからないうちにみんなが動き出した時には「クラスメイトの中で、自分が信頼できると思う子の行動を見て真似すると良いよ」とアドバイスを受けました。
発達障害児たちは、周りを見て動く方法すら教わらないとわからないのです。
それでも不安だなぁと漏らした長男のために、私から”中学生男子のプライドを傷つけない程度に”サラッと指示を追加してもらうことを、担任の先生にお願いしました。
長男だけでなく、長男の周りにいる生徒数人に向かって「次はこれだぞ」などと声をかけてもらうことにより、長男一人だけが先生から指示を受けて目立ってしまうことを避けることができました。
また、たくさんの生徒が移動することはどうしても避けられないことなので、「できるだけ終わり頃に移動するようにして、少しでも混雑が軽くなってから移動するのはどうか」と口添えをいただきました。
長男が最後まで移動しないでいたとしても、そのような理由があることは先生たちの間だけで周知しておくので、誰も咎めたりしないようにしておいてくれると言われ、安心したようでした。
自傷行為が出てしまう
次男は、緊張すると自傷行為で気持ちを紛らわせようとする癖があります。
- つめをむしる
- ささくれを必要以上に剥がして血だらけになってしまう
これらの行為が出てしまうのは、もちろん運動会だけに限りません。
「多くの人の前で何かをすること」を一番苦手としている次男は、多くの行事の練習期間に、服でも、白い体操服でもかまわずに血を拭いてしまい、血だらけにして帰ってきていました。
📌対応:無理にやめさせない
自傷行為は何か原因があって、つらい思いをしていることを誤魔化すためなどに起こる行為です。
そのため、行為そのものを禁じてしまうことで、原因に対しては逆の効果が出てしまう可能性があります。
無理に止めさせるようなことはしないほうが、本人のためでもあります。
我が家では、「爪は指を守ってくれる大事なものだから、怪我をしないためにも育ててほしいな」「次男の爪切らせてほしいな」と、むしることを禁じるのではなく、爪を伸ばすことに本人の気持ちを向かわせることで、少しずつですが伸ばせるようになってきました。
💡自傷行為をストレスのバロメーターにして声掛けを考える
ささくれをめくってしまって服が血だらけになってしまうことは、次男のストレスのバロメーターとして先生と自分(親)とで共有することにしています。
「体操服が血だらけになっている時は、本当にストレスマックスだけど、頑張っている時である」という理解を先生との共通認識としてもっています。
運動会の練習は、多い時には一日に数時間に渡って外でおこなわれますが、それは「楽しい」と思って参加している子どもでも疲れるものですよね。
子どもですから、疲れたらグズグズいったり、甘えたくてわざと大げさに「疲れた」「もう学校やだ」と言うこともあるでしょう。
その甘えの「やだ」と、本当につらい気持ちで「やだ」と言っているのを見極めて声掛けするためにも、次男の自傷行為はバロメーターとして利用しています。
帰宅後、服が血だらけになっていた日には、どのような練習があったのかを確認して先生に連絡し、配慮をお願いすることにしています。
また「明日は学校行きたくない」と言っているときでも、服に血が付いていないときは、さりげなく指先の傷の様子を観察して、自傷行為の度合いを確認します。
それほど傷がひどくないときであれば、疲れて甘えたい気分なのだろうと判断して、少し甘えさせたり、いつもより声を多めにかけたりすることにしています。
それによって、翌日の朝にはまたがんばろう!と思う気力を補ってあげることができます。
運動会の練習が多くの発達障害児たちにとってつらい理由
何をするのかがよくわからない
運動会は、非日常の行事です。
演技や競技は、普段の学校生活の中では取り組まないものであることが多いですよね。
運動会という行事のために練習する、ということは、未知のものに対する練習をすることになります。
未知の競技の練習に取り組むことは、子どもたちにとっては大変難しいことです。
なぜなら、発達障害児にとって「知らないものは”無い”ものと同じ」と感じてしまうからです。
📌対策:子どもたちの気持ちを想像してみる
子どもたちの気持ちを理解するためには、突然「今日から、一か月後の発表会に向けて、スペインの国技を練習します!みんなが見にきてくれます!がんばりましょう!」と言われるような感じ、といえば想像しやすいでしょうか。
「一体何をするんだろう?」「何でそれをしなくちゃいけないの?」「勝ち負けがあること?」「痛くない?」「怖くない?」「たった一か月でたくさんの大人の前でやらなきゃいけないの?」と、色々な疑問や「やりたくない」という気持ちがわいてきますよね(ちなみにスペインの国技は闘牛だそうです)。
発達障害児たちにとってみたら、「運動会」という”漠然とした発表”を受けることによってたくさんの心配事が次から次へと沸いてきて、何をどう頑張ってよいのかわからず、大変つらい状況になってしまっているのです。
見通しが立たないことは、怖いからやりたくない
よくわからない、の中には、見通しが立たないという意味も含まれています。
- どんな順番でやるのか
- どんなことが起こるのか
- どれだけの時間で終わるのか
これらの見通しが立たないことについて、発達障害児たちはひどく不安な気持ちになってしまいます。
想像することが苦手な子が多いため、「これから何が起こるのかがわからない」「いつもと違うことが起こるかもしれない」という状況が、大きなストレスとなってしまうのです。
📌対策:見通しを立てることで楽になる
予定表があり、見通しの立っていることについては、発達障害児たちもそれほど苦痛に感じることなく参加することができます。
- 早目に全体のプログラムを把握できるようにする
- 自分の出番がいつなのかわかるようにする
- 他の学年がどんなことをやるのかを知る
次男の通う支援級では、配られたプログラムの表の中にある自分の出番を色付けしていました。
口頭で伝えるよりも、視覚化するほうが子どもたちに理解してもらいやすく、効果的です。
また、練習にきちんと参加することで、本番で何が起こるのかを把握することもできます。
そのため、運動会の練習期間はできるだけ学校を休ませず、本番で起こり得ることを体験させることで、本番への恐怖や心配を薄くすることができますよ。
自分がいつ参加するのかがわかりにくい
運動会には、いろいろな参加パターンがありますよね。
- 全校生徒で参加するもの
- 自分の学年だけが参加するもの
- 自分の学年とペアの学年とで参加するもの
- 他の学年の子どもたちだけが参加するもの
自分が参加するのかしないのか、それが分かるまでの間も、子どもたちにとってはつらいものです。
📌対策:子ども自身が理解できる工夫をする
まずは、自分が参加するものを理解させることが先決です。
プログラムを見たり、必要であれば大きく書き直したりして、その部分に自分が参加すること、また、他に誰が参加するのかもわかるように書き換えてあげることで理解が進みます。
それに比べると、毎年同じことをする「開会式」「閉会式」「徒競走」などは、二年目以降の子どもたちにとっては取り組みやすい項目になりますね。
「去年と同じだね」「同じことをするんだね」という声掛けをすることで、落ち着いて練習に参加できるようになります。
このように、落ち着いて参加できる練習の時間を増やすことで、そのほかの練習に対しても、前向きに取り組めるようになります。
一年生の子でも、運動会までの間に身に着けた、先生の話を聞く姿勢などのできていることに注目して、頑張っていることを認めてあげる声掛けをしていくことが重要です。
子どもたちが不安に思ってしまうこと
日課が普段と違う上に、変更が多い
運動会の練習が入ることによって、普段の時間割とはかなり変わったシフトになりますよね。
何をするのかわからないことに取り組むだけでも辛いことなのに、雨やグラウンド状況などが理由で、急に予定が変更になる場合もあります。
- 練習が中止になり、違う授業を行うことになる
- 練習場所が体育館に変更になる
- 練習時間を遅い時間に入れ替える
発達障害児は、自分で決められない変更が苦手です。
先生の判断で”一方的に決められる”突然の変更が多く起こる運動会の練習期間は、気が抜けない期間なのです。
それがストレスとなり、普段の生活より落ち着きがなくなり、できることもできなくなってしまうのです。
他のクラスの先生に指導されることがある
学校全体で取り組む運動会ですから、学年の先生だけでなく、多学年の先生、職員室の先生など、普段の学校生活ではかかわりの少ない先生に指導されることもありますね。
人の顔を覚えるのが苦手な発達障害児も多くいます。
同じ学校の先生でも、自分にかかわることが少ない先生は、子どもたちにとっては「知らない大人」とそれほど変わらない存在です。
知らない人に自分を見られているとなれば、大人の私たちでも緊張しますよね。
子どもたちはとても緊張して練習に参加しているのです。
怒られることがある
運動会は、たくさんの生徒たちが同じタイミングで動かなくてはいけないことが多くあります。
そのため、ふざけていたり、特に中学生にもなれば反抗期も重なって、練習に前向きに参加していなかったりという理由で怒られる生徒がいますよね。
先生は、それらの生徒に対して、大きい声を出して注意を促したり指導をしたりすることがあります。
発達障害児の中には自他との境界線が曖昧である子が多く、「他人と自分との距離感を適正にとらえることが難しい」ため、一部の生徒たちに対して大きな声で注意、指導をしていることが、自分に向いているような気がしてしまうのです。
広いグラウンドでの練習ですから、おのずと先生の注意する声のボリュームも大きくなりがちですよね。
自分は一生懸命やっていたのに、ふざけていないのに、怒られてしまうという感覚は、子どもにはとてもつらいものになるでしょう。
曲がよくわからない
小学生の低学年までは特に、子どもたちに人気のあるアニメや、流行っている曲などでダンスをすることがありますよね。
発達障害児たちは、テレビ番組についてもこだわりが強いことがあります。
また、健常児であれば「これは何の曲?」と先生や友達に質問できるのですが、発達障害児の場合、その行動は大変難しく、自然にできる子は少ないのです。
曲に合わせて踊るためにはまずは曲の流れを覚えなくてはいけませんが、何の曲なのかさっぱりわからない状態では、練習時間にだけその曲を聞いたところで簡単に覚えられるものではないですよね。
よく知らない曲でダンスの練習をするのは、つらいものなのです。
先生からの指示が曖昧な単語になりがち
「ちゃんと走って」
「しっかりこっち見て」
「きちんといい姿勢で」
「がんばって」
運動会の練習では上記のような声掛けをされることがしばしばありますが発達障害児にとって曖昧な指示を理解することは大変難しいため、自分では「ちゃんと」「しっかり」「きちんと」しているつもりなのに注意されてしまい、自己肯定感も下がってしまうのです。
📌対策:子どもが困っていることがないか話をすることが大切
曖昧な指示の解決策としては、子どもたちにわかりやすい単語で具体的に説明することが必要です。
「前の子に遅れないように(ちゃんと)走って」
「しっかり先生の手(こっち)を見て」
「背筋をピンとまっすぐに(きちんといい姿勢)して」
「ゴールはここだよ!(がんばって)」
また、親は練習現場で子どもの手助けをしてあげることはできません。
そのかわり親にできることは、子どもたちの家での様子を観察し、運動会の練習で困っていることがないかよく話を聞いてあげることです。
先生との連絡を密にすることで、本人が何に困っているのかを先生と一緒に見つけ、対策を考えてもらうことができます。
運動会の練習+春が辛い理由
ここまでは運動会の練習がつらい理由を書いてきました。
発達障害児たちには、それらにプラスして「春だからこそ」のつらさものしかかってくるのです。
☑理由1:よく知らない先生に指導される
進級すると担任の先生が変わることもありますよね。
運動会の練習はゴールデンウィーク明けから始まることが多いですから、新しい担任の先生との付き合いは、およそ一ヶ月。
新入生ともなれば、担任とはいえ、よその大人とたいして変わらない存在になってしまいます。
前年度にかかわりのあった先生であれば、子どもたちもそれほどのつらさを覚えることはありませんが、四月の異動で新しく来た先生だと子どもたちからしたら「よく知らない先生に指導されながら練習しなくてはいけない」ことになります。
発達障害の特性である「人見知りが強い」子どもにとっては、その状況は本当につらいものです。
春は子どもたちにとって、先生がどんな人なのかを探りながら過ごしていくシーズン。
運動会の練習があることで、大声で指導されてしまいかねないのです。
もし、その指導が子どもたちに「この先生、怖い」という印象を与えてしまうと、その後の学校生活が憂鬱なものになってしまいます。
0か100かで判断しがちな発達障害児は、一度怖い思いをしてしまったことをもう一度繰り返すことを非常に嫌がります。
そのため、第一印象は本当に大切で、一度怖いと思ってしまうとそれはほぼ覆ることはないのです。
☑理由2:クラスメイトの顔ぶれが違う
春のクラス替えで、子どもたちの顔ぶれも変わりますよね。
名簿順、背の順、どちらも自分の立ち位置はここだ、という場所をはっきりと覚えるためには、自分の周りの子の顔を覚える必要があります。
学年の人数が少なくて、ほとんど知っている顔であれば、一ヶ月でもそれほど不安はないかもしれません。
しかし、新入生だったり、学年の人数が多くて昨年度と顔ぶれが違いすぎたりする場合、顔を覚えることが苦手とされる発達障害児たちには、一ヶ月という期間は短すぎるのです。
運動会が春に行われるようになった理由
運動会は元々体育の日におこなわれていましたが、
- 台風シーズンのため、練習時間が確保できないことがある
- 運動会の延期が懸念される
- 練習期間の残暑が以前に比べて厳しくなったため、児童生徒の健康上の心配
などの理由をもとに、春に運動会を開催する学校が増えたようです。
実際、私も保護者として市の教育委員会に質問を出したことがありますが、同じような回答をもらいました。
また、「教育委員会が管轄する学校の行事すべてを決めているわけではないため、各学校の判断に任せています」「行事後に学校がおこなっているアンケートで、適正かどうかをはかっています」とのことでした。
まとめ
運動会が春に行われることで、発達障害児たちがどのように苦しんでいるのかを書いてきました。
あまりにもつらそうにしている場合、運動会への参加をキャンセルしてしまうという選択肢もあるでしょう。
しかし、子どもたちはいま、「学校」という「小さな社会」に所属しています。
運動会に参加することで、自分がいったいどのようなことをつらいと感じるのか、どんなことに困り、困った時にはどうしたらいいのかを学ぶいいタイミングにもなると思い、励ましたりなぐさめたりしています。
つらすぎたら逃げてもいい、休んでも構わない。
けれど、将来自立した時に、自分自身がなぜ辛くなるのかが分からなくて困らないように、どうすればできそうなのか、どうだったらよかったのかを考えるようにしています。
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