【amazon評価】★★★★★★★
図書館で見つけたこの本をペラペラと覗いてみたら、どのページも発達障害児を育てる親御さんの経験談であふれていて、思わずその場でかなりのページを読んでしまいました。
親御さんが障害に気づいた時や、大変だった小さい頃の子育ての話、どれもこれも「うちもそうだった!」「うちだけじゃなかった!」「私だけじゃなかった!」と、当時の自分に読ませてあげたい言葉がたくさん出てきたのです。
ママ友と子育ての話で共感してもらえることが少ない発達障害児ですが、ここには発達障害児を育てる親御さんの声がたくさんあります。
特に女性は、共感を求めて話をすることが多いですよね。
自分の話を「そうだよねー」と聞いてもらいたい、人の話も「うちもうちも」となれば、例えそれが面倒なことであっても、なんだかうれしく感じてしまいます。
それが女性の心理傾向なのです。
その共感を得られずに子育てしてきているママさんたちには、救いの言葉がたくさん出てくる本です。
児童精神科の佐々木正美先生の監修している本なので、内容も安心して受け入れることができます。
佐々木正美先生へのインタビューもあり、親が専門家に聞きたいと思っていることを聞いてくれています。
特に子どもの将来について期待してはいけないのか、の問いは、小学生以下の発達障害児を育てる親御さんにもぜひ目を通してほしい内容だと感じました。
子どもが生き生きと働いている実例も挙げてくれています。
子どもはいつまでも子どもでいるわけではありませんから、いつか社会に出るときのことを考えて親が接していかなくてはならないと、改めて考えるようになりました。
子どもの障害が分かったばかりの頃にこの本に出会っていれば、もっと早く色々な行動に出ることができたのではないかなぁと思います。
発達障害児を育てる親御さんが、早いうちにこの本に出会えることを祈ります。
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