【amazon評価】★★★★★★
このシリーズには本当にお世話になっています。
学校という家庭から離れた場所で子どもの困った行動に出てしまう時に、学校でどのような対応をしてもらうことが効果的なのかが具体的に書かれています。
現在中学生の長男の対応に困ったときにも参考にしています。
中学生になると「中学生なんだから、これくらい言われなくてもできて当たり前」「自分で考えなさい」という指示がとても増えます。
そのような抽象的な指示や指導が伝わりにくいのが発達障害児なのですが、先生達にそれを理解して対応してもらうことが難しくなってきます。
何故なら中学校からは教科担任制になるからです。
クラス担任もいますが、自分の担当教科の時間以外は子どもをみることができません。
長い時間過ごすからこそ理解が進むこともありますが、一日に一時間強では先生達も理解するのは難しいのでしょう。
子どもからすると一日に何人もの先生と接するようになり、また、それぞれの先生で基準が違うこと等が大きなストレスになります。
小学校までとは子どもを取り巻く環境は大きく変化します。
そんな時、この本に書かれている具体例が先生に伝える際に非常に役に立ったのです。
(多くの先生に伝える際に、伝言ゲームのように内容が変わらないことが重要です)
この本では、①まずその場でどのような対応をすれば良いのか
②対応するときにしてはいけないNG行為とその理由
③問題行動をおさめる、または起こさないためにはどのような対応をしていけばよいのかの3つのことが、事例ごとに解りやすく具体的に書かれているため、似ている事例を選んで先生に対応をお願いするときに渡していました。
幼稚園編、小学校編同様、事例に対する対応についての解説ももちろんですが、その前後にある内容もとても参考になります。
特に、発達障害児の思春期についての記事は、ただでさえ異性の息子のことを理解してあげにくいので、子どもがどのように考えているのかを知ることができました。
また、「本人への告知について」や、その後の就労についての記事も大変参考になります。
私は、子どもが大人になる(自立して生きていけるようになる)ために、どのような道があるのかという選択肢は、親がたくさん用意してあげなければいけないと考えています。
発達障害児は、知らないものはない、という思考傾向がありますから、知らないままに辛い生活をし続けてしまう子たちです。
この記事で、就労という将来を見据えて対応していかなくてはいけないということを、再認識しました。
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