人生の選択肢を減らさないで‼︎ 30歳でADHD診断を受けた私が伝えたいこと

男性うしろ姿 座り

お子さんにADHDの特性が見られ、困っている親御さんは決して少なくないでしょう。

・突然立ち上がって走り回る
・集中力がない
・計画を立てるのが苦手で守ることもできない
・大事なことを忘れてしまう
・癇癪を起こす

ADHDの特性は、本人はもちろん周囲も対応に難儀するものがたくさんあります。

私は30歳になってからADHDの診断を受けました。

仕事でミスが続いて気が滅入り、ネットで見かけた情報をもとに精神科を受診して判明したのです。

そうだと分かってから自分の人生を振り返ってみると、まさにADHDの症状に当てはまる記憶が山ほど出てきました。

知識がないということはこういうことです。

はっきり症状に出ているのに、
まさか自分が障害者だとは考えないのです。

家族も私がADHDだとは想像もしなかったでしょう。

もっと早く気づいて治療を受けていれば、
「人生のいろいろな失敗もなかったかもしれない… 」
「もっと楽な道があったかもしれない… 」

判明してからずっとそう思っていますし、親を恨む気持ちがないと言えば嘘になります。

私は多少変わった子供でしたから、気づく機会がなかったわけではないはずです。

そんな私の経験から、ADHDのお子さんを持つ親御さんに伝えたいことを書きまとめました。

どなたかの一助になれば幸いです。

疑いを持ったらすぐに診断を。早ければ早いほどよい

早期の診断と治療開始が人生の選択肢を増やす

それぞれの道3何よりも先に訴えたいのは、

“お子さんにADHDの兆候が見られたら、
できる限り早く専門の病院を受診してほしい”

ということです。

事実をはっきりさせてほしい
ということなのです。

早い段階で治療を開始するほど、お子さんの人生の道のりは平坦に近づきます。

一番つらいのは、
「障害だということが判明しないまま、多くの症状を抱えて行きていくことです。
その子は社会的には定型発達の人間として扱われるのです。」

大人になってからでも、ADHDの診断を受けることはできます。

しかし、手付かずの障害を背負ってすごしてきた人生は戻ってきません
選べないまま消えていった無数の選択肢を、取り戻すことなどできないのです。

早い段階で治療を受けていれば、もっと人生の選択肢は多かったはずなのに。

少しでも疑いを持ったらすぐに病院へ!

病院へ連れて行くためには、まず疑いを持たなければいけません。
「うちの子は発達障害なのでは?」と親御さんが気づいてあげなければいけないのです。

それは親としてつらいことかもしれませんが、
放置すればお子さんの人生は、もっとつらいことになります。

学校の先生から受診を勧められることもあるでしょうが、親御さんが少しでも疑いを持ったなら、その時点で連れて行っても良いのです。

診断ができるのは専門医だけ。病院選びが大切

病院4注意しなければならないのは、

診断も受けずに「うちの子は発達障害だ」と決めつけて、悲嘆に暮れることです。

それは発達障害に気づかないのと同じくらい愚かな行為です。ADHDをはじめ、発達障害の診断には専門的な知識と経験が必要です。

ネットで聞きかじった知識で、親が勝手に判断していいものではありません。
診断ができるのは医師だけです。

正確な診断を下してもらうためには、病院選びが大切です。
必ず専門医を訪ねてください。

納得がいかなければ、セカンドオピニオン、サードオピニオンを求めるのもよいでしょう。

幸い、小児の発達障害は小児科で診断してもらえますから、おそるおそる精神科に入る必要はありません。

定型発達だと診断されればそれでいいわけですし、相談に乗ってもらえるだけでも気持ちはかなり楽になります

2将来に絶望する必要はない。その子にあった教育がある

発達障害者だって立派に生きていける

専門医の診断を受けて、お子さんがADHDだと確定したとしましょう。

多くの親御さんは、お子さんの将来に暗いものを感じると思います。

・進学や就職は大丈夫なのか
・この先1人で生きていくことができるのか
・警察の世話になったりしないだろうか
・結婚はできるのか
・孫にも障害が遺伝したりしないか
・親がADHDだからあの子に遺伝したのでは

不安は尽きません。

ですが、変にマイナスの方向に考えたりしないでください。

結婚式多くの発達障害者は、ハードルを乗り越えて懸命に生きています。

結婚している人もいますし、責任ある地位について仕事をしている人だっています。

発達障害者だからといって、未来が閉ざされているわけではないのです。

早い段階で診断を受けられたのは、むしろいいことだったと考えてください。

必要なら特別支援学級への通学を。無理に「普通」を演じないで

とはいえ、定型発達の子に比べれば、支える方にもより多くの努力が求められるのは確かです。

定型発達の子と同じように扱っては、お子さんの可能性を狭めてしまいます。

よくあるのは、自分の子が障害者だと認めたくないばかりに、強引に普通学級での授業を受けさせるパターンです。

断言しますが、これは親のエゴです。
多くの場合、本人はつらい思いをします。

素質や向き不向きを無視して、全員に同じことをさせるのが、果たして平等といえるのでしょうか。

足りないところがあるなら、それを補ってあげるのが平等なのではないでしょうか。

発達障害だからといって、特別支援学級に入らなければならないとは限りません。

しかし、「特別支援学級の方がいい」と判断されたのであれば、受け入れた方が本人のためになります。

小学生薬と医師のサポートを受けつつ、本人の能力に応じた教育を受ければ、ADHDの子でも十分な能力を発揮できます。

ある方面においては、定型の子より優れた素質を見せるかもしれません。

それは定型の子に混ざって授業を受けていては、誰も気づいてくれなかった能力かもしれないのです。

「発達障害者=天才」という発想の欺瞞

発達障害者だから天才というわけではない!

世の中には、発達障害に関する根拠のない噂が数多く出回っています。

その1つが、発達障害者を天才と結びつける考え方です。

事実として、発達障害を告白している、もしくは障害の傾向が顕著である著名人は少なからず存在します。

「天才はどこか変わっているもの」
というステレオタイプなイメージも影響しているでしょう。

しかし、発達障害と天才の関係性を分析した、有意義な論文や統計はいまだにありません。

ほとんどの発達障害者は、天才的な能力とは無縁に暮らしています。

もちろん、定型発達の人に比べて得意分野の傾向が違うのは確かでしょう。

たとえば、ADHDの症状の1つに、いろいろなものに目が行ってしまい集中力に欠けるというものがあります。

これは裏を返せば、周囲の微妙な変化を感じられ、物事の非常に細かい点に気づくことができるという長所でもあります。

ですが、これはあくまでも得手不得手の問題です。

子供 工作天性の才能とまでは呼べませんし、定型発達の人でも同じような能力を持つ人はいるでしょう。

素質にあった道に進んだ方がいいのは、発達障害者も定型発達の人も同じです。

何も特別なことではありません。

それにも関わらず、「発達障害者の天才性」という概念が注目されるのは、

「そうでもなければやっていられない」

という気持ちが、どこかにあるからではないかと私は考えています。

発達障害者本人にも、その周囲の人にも。

特別な才能がない人にだって、生きていく資格がある

天は二物を与えずといいます。

「こんなにつらい障害を持って生まれたのだから、
 それと引き換えに何らかの才能があるのではないか… 

 いやきっとあるはずだ… 」

そう信じたくなる気持ちはわかります。

でも、そんなに都合のいい話はなかなかありません。

仮に天才が発達障害の亜種だったとしても、すべての発達障害者が天才だとはいえないのです。

何よりも、
「発達障害者は特別な才能があるから保護すべき」などという考え方は、
障害者本人にまったく注目していません。

その人の才能に魅力を感じているだけです。

「能力があるから生かそう」という考えは、
「能力がなければ殺そう」という考えに
つながりかねないのです。

これは極めて優生学的な発想であり、障害者支援とは真逆の思想であると私は思っています。

笑顔こども親御さんとしては、
お子さんに「特別な才能」を
必要以上に期待しないでください。

「その子にあった教育」の意味を
履き違えないでください。

定型の子と同じく、
「将来すごい人になれたらいいね」
くらいの期待で十分です。

その愛情だけで、お子さんは勇気をもらえます。

周囲の理解は必要不可欠。時には毅然とした態度も必要

信頼のできる人には、障害の事実を伝えておこう

ADHDのお子さんを育てるには、本人と親御さんの努力だけではなかなかうまくいかない時もあります。

四六時中お子さんを監視しているわけにもいきませんし、表に出さないわけにもいきません。

どうしても家族や先生以外の人の力を借りなければならない瞬間はあります。

平穏な日々を送るためには、周囲の理解が必要不可欠です。

そうなると問題になってくるのは、
「どの程度の付き合いの人まで事情を打ち明けるか?」
ということです。

特別支援学級に入っていたとしても、学校外の人までには事情がなかなか伝わらないでしょう。

ある程度は、親御さんから周囲の人に事情を伝えておく必要が出てきます。

発達障害者は、その事実が知られることによって不利益を被ることが少なくありません。

地域の人2明らかに事実とは異なることを吹聴して回る人もいますから、誰にでも話せばいいというものではないのです。

・信頼できる親戚やご近所さん
・お子さんの友人の親御さん

 などに限るべきでしょう。

習い事をさせているなら、そこの先生にも必ず伝えてください。
人によっては、発達障害の子の対応を心得ていることもあります。

ADHDと遺伝の関係は不明確。ただ、リスクは受け入れること

お子さん本人の状態とは直接関係ない部分で問題が起きることもあります。

それが遺伝です。

ADHDの原因はまだはっきりとはわかっておらず、妊娠中の環境の問題など、さまざまな説が提唱されています。

遺伝が原因とする説もその1つで、
一卵性双生児が2人そろってADHDであるケースが多いことから、遺伝が何らかの形で関わっている可能性は高いとされています。

そうなると、
「ADHDの人との間に子どもを授かったら、その子にも障害が遺伝してしまうのでは?」
という疑いは当然浮かんできます。

家族 イラストまた、ADHDの人に兄弟がいた場合、
「お兄さんや妹さんもADHDの遺伝子を持っているのでは?」
という疑惑も生まれるでしょう。

血縁者に疑いが波及してしまうわけです。

ネットで調べると、
「夫のお兄さんが発達障害だったのですが……」
といった悩み相談はよく見つかります。

実際には、
親御さんが定型発達でもADHDのお子さんが生まれるケースはあるため、
“ 顔かたちのような単純な遺伝ではない可能性は高い ” のでしょう。

ですから、
今の段階では「わからない」と言うしかないのです。

はっきりしないリスクを受け止めた上で、本人に判断を委ねるしかありません。

結婚するか、子どもを作るかといったことも、本人次第です。

< 管理人の意見 >
こちらの記事では、ADHDの原因について、
・遺伝が原因とする一説があるが、まだはっきりとは分からない
・さまざまな説が提唱されている
と言われているように、参考として下記サイト掲載致します。

【 遺伝的な関与は分かっていないと掲載されているサイト 】
ADHD原因 http://adhd原因.top
LITALICO 発達ナビ https://h-navi.jp/column/article/128

【 遺伝的な関与があると掲載されているサイト 】
ヘルスケア大学 http://www.skincare-univ.com/article/015904/
ADHD完全ガイド http://www.adhd-treatment.net/entry59.html

周囲の無理解には、毅然とした態度を取ろう

お子さんがADHDだということを知った人から
「じゃあ子どもは作らない方がいいね。孫の顔は見られないね」
などと言われたならば、

毅然とした態度を取ることをおすすめします。

怒って否定しろというのではありません。

「それは違う」と、冷静に話せばいいだけです。
事実はただの事実として相手に伝えればいいのです。

自分が発達障害だということを周囲に打ち明けていない人は大勢います。

ハート 家2交際相手が発達障害だということを知っていて、結婚に踏み切った人もたくさんいるのです。

結婚は当人たちの合意のみでできるわけですから、周囲の声を気にしすぎる必要はありません。

むしろ、リスクと冷静に向き合う力を身につけられるよう、導いてあげるのが親御さんの仕事です。

障害者は多くのストレスを受ける。自己肯定できる環境作りが必要

ADHDをはじめ、発達障害者にとって今の社会は生きにくいものです。

ADHDの人は、いわゆる「空気を読まない」言動や衝動的な行動、不注意によるトラブルなどによって、周囲から避けられ孤立してしまいがちです。

治療と訓練で、ある程度は改善できますが、完全に症状がなくなるとは限りません。

中高生くらいになってから診断を受けた場合は、すでに「変なやつ」というレッテルを貼られ、本人の人格形成にも影響が出ていることがあります。

仕事ネクタイ姿発達障害者は、その生きづらさゆえに、うつ病などの精神疾患を患ってしまうことが非常によくあります。

障害と病気が重なれば、社会生活はさらに困難になってしまいます。

それを防ぐためには、生活の中で受けるストレスをできる限り軽減し、障害者が自分を肯定できる環境を作る必要があります。

温かい家庭があれば、障害者だって幸福になれる

親御さんにお願いしたいのは、
“ お子さんの話を何でもよく聞いてあげてほしい ”

お子さんが安心できる場所として、
“ 家庭を大切にしてほしい ”
ということです。

お子さんが何の気兼ねもせずにすごせる場所は、家しかないかもしれないのです。

お子さんの治療や教育をめぐって、家族で揉めることもあるかもしれませんが、それはお子さんには見せないであげてください。

「自分のせいだ」と思った瞬間から、お子さんの自己肯定感はどんどん低くなっていきます

それではどんな薬も効果を発揮できません。

親子2今はいい薬も登場し、社会の認知もだんだんと広まってきて、昔よりは発達障害者が生きやすくなってきています。

それをさらに拡大していくためには、当事者とご家族が幸福に暮らすのが何よりも大切です。

発達障害でも生きていくことはできるのだと、周囲に知らしめることが一番なのです。その気持ちを忘れずにいてください。

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