ADHD・アスペルガー症候群 子育て実践対策集

ADHD・アスペルガー症候群 子育て実践対策集
【著者】司馬クリニック院長 司馬理英子
【amazon評価】★★★★★★★

我が子は、赤ちゃんの頃から激しい夜泣きで苦労しており、インターネットや書籍で『ねんねトレーニング』などの寝つきが良くなる方法を調べてはいました。

しかし、そのような本には「夜泣きが激しい」ことは、「発達障害の特性」や「睡眠障害」などが関連している場合があることなどは載っておらず、腑に落ちる情報にたどり着けずにいました。

そのため、子どもが3歳になる頃までは発達障害についての知識に触れる機会はほとんどなかったのですが、生活する中でスムーズに進まないシーンが多くあり、育てることに疲弊しきっていました。

「他の家庭では果たしてここまで苦労しているのかな?」「発達について何らかの偏りがあるのでは?」という疑問がぼんやりと湧き出し、手探りで解決方法を探していました。

そのような時期に、最初に手に取った本です。

発達障害かもしれないという可能性を考えたときに、まず知りたいと思ったのは「どのタイプにあてはまるのか」ということでした。

こちらの本は、ADHDとアスペルガー症候群のどちらの例も載っている点が魅力的です。

まず、冒頭にある『ADHDとアスペルガー症候群でよくみられる症状』の可愛いイラストが目に飛び込んできました。

説明も自分の子どもの困り事と比べやすい具体的な内容で、多忙な育児の合間にもスッと読み進められました。

そのあとに漫画のようにストーリー仕立てで書いてあるコーナーもあり、一口に『ADHD』や『アスペルガー症候群』といっても、その中には様々なタイプが混在するのだということが分かりやすく書かれていました。

全体を通して、見開きの中でイラストと簡単な箇条書きがセットで簡潔に記載されており、発達障害についての知識がない人、長い文章を読むのが苦手な人にも比較的理解しやすい構成になっています。

また、「障害」という言葉を意識しすぎず、発達の「偏り」であるという角度から見るとより理解が深まるという点は、発達障害を知る入門書として受け入れやすく、とても納得できました。

仕方がないことなのですが、ADHD・アスペルガー症候群をもつ子どもの特性説明のページでは、「できない」「難しい」などの言葉が多く使用されていて、幼稚園などで毎日「〇〇ができませんでした」と言い続けられている親の立場としては少し複雑で、胸が痛む部分もありました。

読むことを負担に感じさせない本の分厚さでありながらもしっかりと情報量があり、多岐にわたる内容になっています。

実際に書き込んで、状況と向き合い解決方法を探していくようなワークを始め、ペアレントトレーニングのような親の適切な対応を学ぶ内容や、子育ての考え方を学べるページも多いです。

また、発達障害は遺伝的な要素がある可能性も指摘されています。

発達障害の特性を持つ親が子育てをするのは通常よりも困難が多く、何より当事者である自覚がない親もたくさんいます。

発達障害児をどう扱っていいのかが分からず、親が困り果て疲弊して、虐待に繋がってしまうケースも少なくないと言われています。

そのような観点から、親自身が発達障害の傾向にないかどうか問いかけるページもあり、無理なく、自分らしく、心を楽にして子育てをするためのアドバイスも充実している点は、いろいろな角度から問題解決の方法があることを教えてくれました。

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