「もしかしてADHDかも?」ADHD診断前にできる【4つの対応】とは?

ADHD

現在、お子さんに「育てにくさを感じている」または、「ADHDの疑いを持ち悩んでいる」という方が多くいらっしゃると思います。

周りに相談しても、専門機関でもない限り参考になるような答えは返ってこないのではないでしょうか?

今回はそんなお悩みを持つ保護者の方へ

☑ADHDの特性とはどういうものか?
☑ADHD診断を受けるまでにできることは何か?

についてまとめてみました。

できるだけ広い視野で書いたつもりですので、一読していただければADHD診断を受けるまでの流れが把握できるはずです。

何から始めたらいいのか分からないという方にも、ご参考にしていただければと思います。

わが子を「育てにくい」と感じたら

ADHDどんな子でも小さい頃は手がかかるものです。

また、子どもが言うことをきかないことが多いと、家庭での教育方法が間違っているのでは?と不安に感じることもよくあります。

子育てとは、子どもを育て、また親も子どもから育てられるからこそ尊いものです。

しかし、頭ではそう思っていても子育てに苦労し、途方に暮れてしまうことも少なくありません。

その中でも「なぜうちの子は周りの子のように出来ないのだろう・・・」そう感じることが多い場合は、もしかするとADHDなどの発達障害が潜んでいるかもしれません。

今から少しお子さんのことを思い浮かべてみてください。
もし小学生ならば、

忘れ物が多い
☑少しの間もじっとしていられない
☑ケアレスミスが多い
☑何度も同じ失敗をする

など当てはまりそうなことはありませんか?

子どもの特性として、このような傾向を持つ子はよくいます。
しかし、それが程度を越えている場合はADHDの症状である疑いがあります。

ADHDについて詳しく説明していきますので、心当たりがある場合には参考にしていただけると思います。

ADHDの3つの大きな特徴

ADHDお子さんに少しでもADHDの疑いを持ったら、ADHDの特徴を詳しく知ることが必要です。

ここでは、代表的な3つの特徴をご紹介します。

まず、ADHDの子どもは幼児期には明るく活発な子に見えます。
ほとんどの家庭では、子どもにADHDのような症状があるとは気づかないでしょう。

しかし、年齢が上がるにつれて、その特徴は顕著にみられるようになってきます。
特に小学校に入る頃から周囲との違いに保護者をはじめ、周りの大人が違和感を抱くケースが多くなってきます。

ADHDの子どもは、「不注意」「多動性」「衝動性」という3つの大きな特徴を持っています。

この特徴を持った子どもの比率としては、全体の5%くらいに該当し、女子よりも男子に多く見られる傾向があります。
この3つの特徴が当てはまる子どもは、学校生活や家庭生活に支障をきたしてしまうこともよくあります。

ここでは、小学校へ通う子どものケースを想定して、その3つの特徴について具体的にご紹介します。

不注意(集中力がない)
不注意とは、例えば「よく物をなくす」「忘れ物をしやすい」などがあげられます。
気づけばいつも探し物をしていたり、整理整頓が苦手な場合もあります。
また学校の授業では、与えられた課題になかなか手をつけられません。
やっと取り掛かっても、授業とは別の些細なことに気が向かいがちで集中力が持続しません。
ちょっとしたことのケアレスミスが多いのも特徴です。

 

多動性(落ち着きがない)
短時間でもじっとしているのが難しく、たとえそれが授業中や給食時間でも、かまわず気が向くままに席を立ってうろうろします。
席に着いていてもじっとしていられず、手足を動かしたり、体を揺らしたりと落ち着いて座っていることが出来ません。
「静かにしていなさい」と言われることが最も苦手です。
また、自分の欲求に忠実に行動するので、高いところから飛び降りるなどの危険な遊びを好む傾向があり、切り傷などのケガが絶えない子も多くいます。

 

衝動性(せっかち)
授業中など、状況を読まずに好きなように発言するので、周囲からは教師に反抗している、または授業妨害をしているように見えることがあります。
また、順番を待ったり並んだりすることが出来ません。
周りが列を作っていても並ぼうとせず、割り込んで何でも一番にやりたがる傾向があります。
さらに、授業中に友だちにちょっかいを出す、または幼稚ないたずらをしてしまうこともよくあります。

以上がADHDの子どもによくみられる3つの特徴です。

ここに挙げた具体的な行動事例の他にも、同じような傾向があればADHDの疑いがあるとみてよいでしょう。

また本人は、全ての行動においてほとんど自覚していません。
ルールやマナー違反をしても、成長する過程で身に着けておくべき「決まり事」をまだよく覚えていないので、「罪悪感」という認識もあまりありません。
それどころか、注意されてもすぐに忘れてしまうので、繰り返し同じことをしてしまいがちです。

そのため、ADHDの子どもの精神年齢は、実年齢の3分の2ほどに感じられることが多くあります。

ADHDのタイプ

ADHDADHDの子どもをさらに詳しくみていくと、【大きく3つのタイプ】に分けることができます。

3つのタイプとは、前述したADHDの3つの特徴の中で強く出ている特徴をタイプ別に分けたものです。

ADHDのタイプについては、アニメ「ドラえもん」のジャイアンとのび太に置き換えると分かりやすくなります。

例えば、「不注意優勢型ののび太」「多動優勢型のジャイアン」「のび太とジャイアンのどちらの特徴も目立つ混合型」があります。

「不注意優勢型」のび太タイプ
アニメでもいじめられっ子ののび太は、不注意が目立つタイプの子どもです。
例えば、「ケアレスミスが多い」「持ち物を管理できない」「注意が散漫で集中力にムラが目立つ」などの傾向があります。

 

「多動優勢型」ジャイアンタイプ
アニメではいじめっ子のジャイアンは、多動性、衝動性が目立つタイプの子どもです。
例えば、「じっとしていられない」「順番が待てずに横入りばかりする」「せっかち」「おしゃべり」などの傾向があります。

 

のび太タイプとジャイアンタイプの混合型
このタイプは、のび太タイプとジャイアンタイプの両方の特徴を持っている子どもです。
のび太とジャイアンの性格は、一見正反対のように見えますが、「忘れ物が多い」「教師の支持に従えない」「気が散りやすく飽きっぽい」「衝動を抑えられない」などの共通点もあります。

いかがでしょうか。

お子さんの行動がいずれかのタイプに似ている場合は、ADHDである疑いがあります。

もし、さらに詳しくチェックしたい場合は、まずはADHDの簡易診断ができるチェックシートなどで試してみると良いでしょう。
このチェックシートは、インターネットで検索すればすぐに見つけることが出来ます。
ほとんどが無料ですので、ご自宅で気軽に試してみると良いと思います。

年齢別ADHDのサイン

ADHDADHDの子どもの特徴は、赤ちゃんの頃にはほとんど気づかれません。

気難しい性格をしていたり、一日中泣き止まない、寝つきが悪い、ミルクを飲まないなど、何かと手のかかる子どもであったならば、それはADHD特有の症状だった可能性もります。

しかし、このような症状は程度の差はあるものの、どんな子どもにも当てはまることなので、見分けることは難しく見落とされてしまうケースがほとんどです。

ADHDを持つ子どもの場合、その特徴が気づかれ始めるのは、小学校に入学する6歳頃からです。

小学校での集団行動や、難しい課題に取り組む必要が出てきた段階で、問題が表面化することが多くなるからです。

家庭でも

☑親の言うことをきかない
☑集中力が欠けている
☑部屋が散らかっている

などの特徴からご両親がお子さんに疑いを持ち、その後ADHDと診断されるケースもあります。

しかし、大人になるまで全く気づかないこともあり、社会に出て働き始めた頃から自分と周囲との違いに気づき、ほとんどの場合が苦労しながらADHDの症状と向き合っていくことになります。

以上が、ADHDの子どもが持つ一般的な特徴です。

個人差はありますが、お子さんにこのような傾向が見られる場合は、適切な対応をとることが重要になってきます。

では、もし子どもにこのような症状が見られる場合には、どうするべきかをご紹介します。

診断前の具体的な対応

ADHDを克服していくには、早期発見と早期療育が大切です。

そのため、お子さんに少しでもADHDの徴候が見られる場合には、早めの対策をとりましょう。

「子どもがADHDかも!?」と思ったら、まずはお子さんが通っている保育園や幼稚園、学校の先生に相談し、アドバイスをもらうと良いでしょう。

日頃の様子をきちんと聞いておくと、後々それが重要な情報となってくる場合もあります。

さらに保健・医療機関、専門医などにも相談してみると良いでしょう。
相談する際に持参すると良いものは、2.4にピックアップしていますので参考にしてみてください。

保健・医療機関へ相談する

お子さんの発達に関わることを相談したい場合には、保健・医療機関をおすすめします。

各自治体の育児相談や、最寄りの保健所・保健センターでは、乳幼児から学童期までのお子さんの発達相談に応じています。

現在では「発達障害」の窓口がある機関も増えてきていますので、積極的に利用されるといいでしょう。

さらに、各都道府県に設けられている「発達障害者支援センター」に相談してみる方法もあります。
匿名での相談にも応じてくれるので安心して相談できます。

専門医を探す

専門医に診てもらいたい場合には、日本小児神経学会で「小児神経科専門医」と「発達障害診療医」の名簿を公開していますので、専門医を探す際の参考にすると良いでしょう。

しかし、専門医を見つけるのは難しいのが現状です。
良い専門医に辿り着く着くまでには、ある程度の時間が必要な場合もあるでしょう。

近くに「小児神経科」や「児童精神科」を設置している病院があれば、そちらに相談してみるのも有効です。

近くにない場合には、かかりつけの小児科に相談してみてもいいと思います。

日本小児神経学会

カウンセリングを受ける

専門医を探したくてもなかなか見つけられない、または近くに病院がない場合には、カウンセリングを受けてみるのも一案です。

カウンセラーは、医師ではないのでADHDかどうかの診断を下すことはできませんが、症状や治療法に関する様々な相談にのってもらえます。

専門医を探している場合には、良い情報を与えてもらえるかも知れません。
近くに、ADHDに対応したカウンセリングを行なっているクリニックなどがあれば試してみても良いでしょう。

相談時に持参すると良い物

保健・医療機関を受診する際には、普段の子どもの様子や、気にかかることはメモにして持って行くと便利です。

医師は、子どもの様子や家族の話を聞き、総合的に判断しながら診断を進めていきます。

お子さんが通っている幼稚園や、保育園の先生からも話を聞いてまとめておくとさらに良いでしょう。

他に持参すると良いものは、「健康保険証、母子手帳、乳幼児健診などの検査結果」などがあります。
事前に電話で必要なものを確認しておくと、さらに安心です。

「ADHD診断」のメリット・デメリット

ADHDこれまでにご紹介したような各機関に相談していくと、お子さんが現在、どういう状態であるのかが大体つかめてきます。

もしも、ADHDの可能性が高いと思われる場合、ご両親としてはいてもたってもいられない状態でしょう。

そうでないことを願うのは親として自然な感情です。

しかし、お子さんが本当に困っている場合には、すぐに対応してあげるのも愛情です。

診断を受けてADHDと医師から宣告されることは辛いことですが、お子さんのことを考えると、躊躇し続けることはできません。

ここでは、診断を受けるための一助となるよう「診断を受けるメリット・デメリット」についてまとめてみました。

ADHD診断を受けるメリット

ADHDの診断を受けるメリットは3つあります。

メリット1
お子さんの問題の原因が分かり、次に進むべき方向が具体的になってくることです。
診断を受けることが決してゴールではありませんが、学校の先生や、周りの友だちにもお子さんの状態を伝えやすくなります。

 

メリット2
診断を受けることで、場合によっては薬物療法やカウンセリング治療を受けられるようになります。
薬物療法については後で説明しますが、薬を使うと「今自分が何をすべきか冷静な判断ができやすくなる」という効果が期待できます。

 

メリット3
診断を受けると障害者手帳などを申請できるようになります。
程度が軽い場合は発行されないケースもありますが、発行されれば金銭面でも公的サービスを受けられる可能性があります。
ADHDのような発達障害を持つ子どもが自立するまでには、普通の子ども以上にきめ細やかなサポートが必要です。
保護者だけでは適切な支援ができないだけでなく、過渡な負担がかかってしまい、全てが悪循環に落ち入りやすくなる可能性もあります。
そのような場合に、公的機関のサポートを利用できるとご両親の精神的負担も軽減されるでしょう。

以上3つが診断を受けるメリットといえます。

保護者の方がよく気にされるのは、「障害者手帳を持っていることが他の人にバレないだろうか…」ということですが、自分から言わない限り、周りに知られることはありません。
利用できる公的サービスについては、お子さんが就学前であれば自治体の保健センターなどが相談にのってくれます。

必要であれば、積極的に利用すると良いでしょう。

ADHDの診断を受けるデメリット

ADHDの診断を受けるデメリットも3つあります。

デメリット1
病院を探すのが大変で、診断までに時間がかかるという点です。
これは正確には、診断に関するデメリットではありませんが、労力や手間がかかるという点ではデメリットといえます。

 

デメリット2
必ずADHDの診断結果が出るとは限らない点です。
家庭などで行ったチェックリストではADHDの症状に該当していても、実際に病院で診断を受けると違う結果になることもあります。
ADHDだと思っていたのに違った…という場合には、お子さんの問題点は何か、次の対応策を一から考えなければならない点がデメリットといえます。
しかし、正しい原因を追究できるという点ではデメリットではなく、メリットになることもあります。

 

デメリット3
診断結果にショックを受ける可能性がある点です。
お子さんが小さいうちは、ADHDの症状について本人に伝えてもピンときません。
本人に自分の症状について理解させたい場合は、小学校高学年くらいから徐々に伝えていくとよいでしょう。
むしろ、診断結果にショックを受けやすいのは保護者の方です。
事実、子どもがADHDだと診断されると大きなショックを受ける保護者も少なくありません。
その場合は、「保護者の心のケア」も必要になります。

いかがでしょうか。

ADHDの診断を受けるデメリットは、実際には特にないと言っても良いかもしれません。

ただし、保護者の心のケアが必要な場合はまた別です。

しかし、診断を受けることによって心の在り方は確実に変化するでしょう。
その場合、診断結果をポジティブに捉えることができれば、それはデメリットではなくなります。

子どもが「ADHD」と診断されたときに備える

ADHDADHDの診断を受ける前は、診断結果の方が気になってしまい、ご両親は気が気ではないかもしれません。

しかし、もしもお子さんがADHDと診断された場合には、今後お子さんとどのように向き合い、育てていくかを明確にしていく必要があり、それにはある程度の心づもりをしておくことが必要です。

まずは、お子さんがいきいきと成長するにはどうすべきか?】を中心に考えておきましょう。

しかし、ほとんどの場合、一人で考えていても答えは出ません。
これまで相談してきたサポート機関や、専門家に相談するなどの対応をスムーズにとれるようにしておくと心強いでしょう。

また、発達障害を持つ子どもを育てていくのは大変です。

 💡 周りにサポートを頼める協力体制があれば理想的です。

現在では、発達障害に理解を示す支援者も増えてきています。
公的サポートも利用しながら、無理をせずに子育てができる環境作りを整えていく段取りを、大まかにでも考えておくといいでしょう。

ADHDに有効とされる薬物療法とは

ADHD 子ども 診断前最後にお子さんがADHDと診断された場合、治療の一つとして考えられる薬物療法についてもご紹介します。

まずは、薬物療法を選択する前にADHDのことをよく知り、その子に合った対応をしていくことが最も大切です。
その上で十分に改善が見られない場合は、薬物療法も選択肢の一つとして考えておかれるといいでしょう。

薬物療法は、主に「コンサータ」「ストラテラ」という薬を使用して行われます。

「コンサータ」とは・・・脳内神経伝達物質のドパミンの量を増やし、多動性や衝動性を抑え、不注意を改善してくれる薬です。
約12時間効果が持続しますが、食欲不振などの副作用を感じる子が4割程度います。

 

「ストラテラ」とは・・・ 脳内神経伝達物質のノルアドレナリンを増やす働きがあります。
効き始めるのに数週間かかりますが、一日中効果が持続し、副作用がほとんどないのが特徴です。

 
どちらの薬を使用するかは、医師と相談しながら、お子さんに合った方を選択していくことになります。

※賛否両論ありますが、弊社では「発達障害やADHDは個性の一つだという考えもあるため、たとえ医師が勧めたとしても、安易な精神系の薬の服用は慎重になったほうがよい」という考えのもと、サイトを作っています。自己責任においてご利用ください。 

まとめ

ADHD現在、お子さんにADHDの疑いを持ちながら悩んでいる方は多くいらっしゃいます。

実際に病院で診断を受けるまでには、ご両親の覚悟が必要な場合もあるでしょう。

どんな親でも、子どもの問題を受け入れるには一定の時間が必要です。

しかし、何もしないのでは状況は変わりません。

さらにADHDの場合、早期発見が出来ればそれだけ治療の選択肢も広がります。

まずはADHDの症状についてよく知り、その後はお子さんの状態を見ながらADHD診断を視野に入れた対応を始めていくことをおすすめします。

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