【amazon評価】★★★★★★★
他人と歩調を合わせようしてもどうしてもはみ出してしまい、生きづらさを抱えて悩んできたご自身。
結婚生活や子育てでもつまずいてしまい、それをきっかけに33歳で「発達障害(アスペルガー症候群)」と診断を受けます。
脳機能の凸凹が自分を苦しめていたと判明してからの10年間や、怒涛の息子三人の子育てが記録されています。
軽度知的障害と自閉症をもつ長男さん、ジャイアン系ADHDとてんかんの次男さん、自閉症スペクトラム障害と睡眠リズム形成不全症をもつ三男さん。
息子さん三人はいずれも発達障害の診断を受けていて、それぞれ特性が違うため、学校生活でも異なった困り感があります。
長く続けられたブログをまとめた本ということで、話し言葉で書かれていることもあり、日々の悩みをリアルタイムで追いかけているような感覚があります。
我が家の発達凸凹男子はまだ小学校低学年なので、これから起きる課題を想定する上でとてもためになる内容になっていて、続きが気になって引き込まれて読みました。
何か乗り越えないといけない壁が立ちはだかる度に、その時の最良の方法は何なのかと試行錯誤されている姿がとても印象的です。
また、ひとつひとつの出来事への複雑な心模様が感じられます。
頭の中で色々な考えが忙しく駆け巡る特性をお持ちなのかなと思うのですが、情報量がしっかりと詰まっています。
まとまった文章というよりは、高速回転する著者の頭の中を覗いているような感覚があるため、読み切るには多少時間がかかるかもしれませんが、リアルで飾らない内容は他の本にはない魅力があります。
EテレのハートネットTVご出演や講演会などでも活動されているようなので、機会があればお話を聞いてみたいと思いました。
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